今クールのテレビドラマ

先週,『今夜宇宙の…,もとい『今夜ひとりのベッドで』について書いたが,今クールのテレビドラマは地味に豊作な印象があって,他にも,フジの火曜9時だか10時枠でやってる女子高生が死にそうなドラマ,水曜の9時だか10時に日テレでやってる菅野美穂のドラマも面白そう…というか安心して見れそう。
この2つも,軽くお勧め。
※勧める以上,さすがにタイトルは調べた。前者が『1リットルの涙』,後者は調べようとして思い出した『愛のカタチ』…と思って念の為に確認したら,全然違った。『あいのうた』だった。

『あいのうた』

  • 菅野美穂が好きです。だから偏った見方です。1話をほぼ全部,2話を半分くらい見た。明日3話は見るかな?
  • 好印象だったのは,テンポ。ヘビーな方向や説教くさいドラマにも持ってこうと思えば持っていけるプロットに,軽めのタッチ,がいい感じ。
  • 玉置浩二氏は,たまに思い出したようにドラマに出てるが,いい雰囲気を持ってて,上手・下手を超えたモノがある。
  • 小日向文世氏。『救命病棟24時』(第2シリーズ)で心をつかまれ,以降『木更津キャッツアイ』『僕の生きる道』と地味に好演。『ヒーロー』でも美味しい役だったが,相対的に負けてる。今回は好演しどころだと思うので,期待できる。
  • 和久井映見氏。あまり印象がないが,イイ感じ。

1リットルの涙

第1回を1/3くらい,第3回を2/3くらい見た。「つまらない」とは書きにくい内容…*1
実生活で周りで何が起こっても泣かないので*2,その分泣けるフィクション*3は好き…でも,同じ泣ける話なら同じ枠でやってた『僕の生きる道』の方が好み。
僕の生きる道』がよかったのは,小日向文世大杉漣森下愛子谷原章介らの好演(や矢田亜希子の顔)もさることながら,何といっても何気ないセリフ,何気ないシーン(各話の前半から中盤)がよかった。その分,その週の「テーマ」に答えがだされ,稀に説教クサくすらなる最後の数分は蛇足に感じた。なんつーか,前半・中盤を見て何とも感じない人に,ムリにテーマ,考えを押し付けてるような感じ。*4
で『1リットルの涙』。プロット的には似てるけど,こちらは全体的にハッキリとしたセリフ,シーンが多くて,個人的にはやや興ざめ。ヘビーな話に,ヘビーな演出,ついでにヘビーな病状,やっぱちょっと重すぎ。その分,『僕の生きる道』と比べると展開(病気の進行)が速いようで,描かれる局面・心情は多そう。(内容が多いってことは,1つ1つのエピソードを引っ張らない,1話に幾つかの小ストーリ・テーマが入るので,全体的として重さがやや希釈される)
俳優陣は,薬師丸ひろ子陣内孝則でしっかりと側面を固め*5,なにより主役の女子高生が悪くない。


(ここに挿入した別論が長くなったので,編集中)


というわけで,主演の女子高生が悪くない。さらに,明らかにジャニーズっぽい,助演の男優が意外と見れる。多分,最後の要素が,このドラマを見切らない,最後の一線。
泣けるフィクション好きだが,泣けるフィクションに飢えているわけでも,毎日泣いて過ごしたいわけでもないので,とても見てられない役者が話の中心にドンと構えていたら「次回も見てもイイかな」とは思わないだろう。
結論としては,個人的には脚本にかなり,演出に若干違和感があるが,見られる。他人に対してはお勧めできる。(『僕の生きる道』は好きだけど続編『僕と彼女と彼女の生きる道』はとても見られなかったオレが若干の違和感を感じつつ見られる,ということは『僕と彼女と彼女の生きる道』を歓迎した多くの視聴者は『1リットルの涙』をオレ以上に楽しめるだろう,って感じ)

けっこう好きな『京都迷宮案内』や,まあ見れないことはない,たまに行き当たったら見続ける『京都地検の女』の枠であるテレビ朝日・木曜8時は,またまた「京都」がタイトルについているが,これはイマイチっぽい。1回もちゃんと見てなくて,数シーン目にしただけだけど。*6熟年離婚』が人気らしいが,見てないし見る気もない(松坂慶子は嫌いじゃないけど…)。
他は何かあるのか?とりあえず良くも悪くも興味を持ったのはこれくらい。
今クール,ドラマについて書くのは多分,今日が最後。
いくら自分が好きなドラマでも,毎回毎回お勧めしてはおしつけがましいし,完全な1話完結で途中から見ても十分に楽しめるようなドラマでなければ,大半の記述は見ている方,同好の士が対象。それなら,それぞれが自分なりに楽しめばよいのだから,感想や批判を大声で書き立てることもない。
見てない,見る気のない人に向けて,そのドラマの面白さを回を追いながら解説・紹介しつづけ,かつ途中からでも楽しめるように,そこまでの内容を簡潔に説明,かと言って興を削がないように今後の予想は控え目,そんな魅力ある記述ができれば,嫌がらせのように書きつづけるのも手かもしれないが,それだけの文才がないことは自分がよく分かってる。

忘れてた。
ザ・ホワイトハウス』には劣るものの,嫌いじゃない海外ドラマ『ER』も何かビミョーな時間にやってた気がする。これは時間をチェックして,(録画で)一応見よう。*7

*1:本稿では「つまらない」とは書いてないですが,本稿の省略部分の編集を後日にうっちゃって,別の記事を登録しようとしたら…リンク元に「1リットルの涙 嫌い」で検索してる人が目立つ(私の環境で編集時に目に付くリンク元はごく上位だけなので「多い」)。これは叩く相手を探してるのか,それとも同好(同嫌?)の士を求めてるのか,ちょっと気になる…いずれにしろ,ご期待にそえなくてすみません。

*2:とは言え,ドラマみたいなヘビーなシチュエーションには出あったコトもないが…

*3:エンドロールを見てると「ノン・フィクション」でこそないものの,モデルの方はいるようですが,作品分類としては「フィクション」でよいと思う。ドキュメンタリーやルポルタージュでも,そこに著者・製作者の取捨選択・編集が入る以上は,フィクション,もう少し語義・語感をはっきりさせれば「創作物」だと思うし,『1リットルの涙』はやはり「フィクション」以外の何物でもない。

*4:または,脚本家の渾身の労作をプロデューサーが「分かりやすく」とか言ってツブしたのかも… 根拠は全くないけど,あれだけのセリフ,シーンを書ける人がラストであそこまであからさまにすることはないんじゃないかな,と勘ぐってしまう。

*5:脇役とは言いにくいし,そもそも脇役という言葉があまり好きでないので,敢えて「側面」とビミョーな表現にしてみた。脇役という言葉(概念)が嫌いなのは,伊藤俊人さんが亡くなられた時に三谷幸喜氏が朝日新聞の連載コラムで書かれていたのと同じ感覚だと思う。尚,確認してないが,連載だったコラムは文庫本で出版され,伊藤氏についてのコラムも掲載されているはず。三谷氏の舞台,特に東京サンシャインボーイズ時代の舞台が好きで,『君となら』『笑の大学』(初演),松本幸四郎氏と組んだ一連の作品も大好き,映像では『王様のレストラン』『総理と呼ばないで』『ラヂオの時間』『HR』は大好き,『今夜、宇宙の片隅で』『みんなの家』『振り返れば奴がいる』はそこそこ,『新撰組』は全体としてはイマイチ(2回くらい面白い回があった),『合言葉は勇気』は(10話をかけた壮大な伏線も含め)最終回だけ大好き,古畑は(鈴木保奈美が好きなのも含め)鈴木保奈美の回,風間杜夫の回,(津川雅彦が好き,伊丹十三が大好きなのも含め)津川雅彦の回,あたりは好き,江口洋介の回はイマイチ,他はまあ良かったり悪かったり(ソコソコ),という三谷好きな私の私見ですが,三谷氏のコラムはそこそこお勧め。なにより文章が上手,内容は大したことなくても,気持ち良く読める。

*6:もっとも,今日の記述に限らず,オレのドラマ評は極めて限られた情報に基づくコトが多い。見てない映画や舞台を「面白い」と言いきってたり勧めたりすることすらある。CMでかいま見得るテンポ・雰囲気,漏れ聞いたプロット,出演者,時にスタッフ,諸々を総合すれば,本編を見るまでもなく,その面白さと方向性はある程度予想できると思ってるし,実際,後にビデオなどで見て,それが外れることはまずなく,勧めた友人に「つまらなかった」と返されたこともない。ただちゃんと見ない中で「つまらない」と言いきるのは抵抗があるし,こちらの場合はしばしば外れるので,言わない。一方で「つまらなそう」と思ったドラマを毎回見るほどドラマに飢えてないので,何かを「つまらない」と言うことはまずない(本の場合,図書館が嫌いで目に付いた本は全て購入,読み始めたら最後まで読まないと気が済まないので,舞台や映画の場合,付き合いでいっても途中で出るのは気が引けるので,ドラマ以外では「つまらない」と言うことはよくある)。

*7:ザ・ホワイトハウス』と比べて,出てくる英単語がチンプンカンプンなので,日本語と英語2度楽しむというわけにはいかないが,英語の勉強も兼ねて一応チャレンジはする。