万世一系のミトコンドリア・イヴ 〓「女系天皇問題」は法の精神に学べ我が国の法は,すでに解答を用意している.

(注意! この項—タイトルを含め—,ミトコンドリアだとか染色体だとか興味がないので,おまけに本題でないので,一切の情報精査をしてません.誤りを含む可能性大.但し,誤りがあっても,本項の趣旨は何ら影響なし.)

女性天皇問題:今朝、女性天皇・女系の容認、と言うニュースが流れていました。
しかし、女性天皇は一時的には良い(過去にも歴史がある)のですが、その子供が天皇になることは駄目(過去には歴史がない)なのです。何故なら、女系の子供が天皇になってはいけないと言う事実があるのです。
差別などと言う自己中心的な浅はかな考えをしては駄目です。男系の系統は、歴史的、遺伝的、理論的にも意味があるのです。
以下、解説。
Japan on the Globe〓国際派日本人養成講座国柄探訪: 万世一系のY染色体 〓「女性天皇問題」は歴史の知恵に学べ我が国の歴史は、すでに解答を用意している。
現代人の限られた知識だけで、しかもこの偏った世の中の情勢だけで、2600年も続いてきた我が国の伝統を破壊しては駄目だと思います。後世になって本当の歴史研究が盛んになると、現代の愚かな行為を未来永劫恨まれることでしょう。
なんとかして、愚かな専門家らによる会議を覆すことができないでしょうか?

先生! 統帥権・他,国家元首としての権能を形式面でも完全に手放した(剥奪した)日本国憲法過去には歴史がないことだと思います.


大日本帝国憲法下で「天皇から統帥権を剥奪しよう」てなこと言えば,—流石に「遺伝的」はカットするが—歴史的、理論的にも意味があるのですと叱られそうだが(それ以前に「不敬罪」か?),それをした日本国憲法未来永劫恨まれてるのか?
それとも,武士による政権奪取や日本国憲法は許容できて,女帝・女系だけ容認できないのか? 違うか,源氏も平家も,GHQ憲法制定権者たる国民も,未来永劫,つまり今も恨まれてるのか…誰から?


まあ,我が国は法治国家なので,加えてそもそも民主主義・国民主権を基本理念とする近代憲法を持つので,「国民の総意」によって天皇について定めることができてしまうのです.
歴史を大事にしようというのが「国民の総意」であればそれを重点にした制度・法を作ればよいし,「ミトコンドリア・イヴでもいいんでね?」と思えばそれに沿って制度・法改正をすればよいし,「どっちでもいい」ってことならそれでもいいし…
歴史・伝統があろうとなかろうと,遺伝がどうだろうと,理論的に(絶対的に)正しいことにはならないのです.もしくは,理論的にも意味があることであっても,「国民の総意」によって変えてしまえるのです.
無論,有識者会議は別に「国民の総意」ではありません.しかし有識者の意見を基に「国民の総意」を代表する機関であるところの国会が,制度(改正)についての諾否を決することはでき,またそうすれば十分なのです.


というわけで,日本国憲法の枠内にいるかぎり男系は維持できない可能性も十分にあるので,いっそのこと「憲法(国家)の枠組みから外して,宗教法人に」という主張をしてみるとどうでしょう.
A級戦犯分祀を(国が)靖国に強制できないように,一宗教法人が「万世一系」を唱えようが,Y染色体の重要性を説こうが,独自の理論をゴリ押ししようが,国も国民(主権者)も手は出せません.「宗教の教義には司法は立ち入らない」という立派な「判例」もあります.


も1つ.こちらの方が重要ですが,男系の系統は、歴史的、遺伝的、理論的にも意味があるのですってのをあんまり強く主張してると,いざ女系容認が決まったとき,それは近い将来のことになりそうですが,「じゃあ,これで天皇(制)は<意味がなくなった>ね」と言われて,天皇制廃止論の根拠にされそうです.ご注意を.
それこそ,近視眼的な強硬主張こそ,未来永劫恨まれることでしょう


そう言えば,2600年ってどっからの起算ですか?在位(≠年齢)が100年に到ろうかって方々は,Y染色体どころか人間であるかどうかすら怪しい気がしますが…その神々しさというか胡散臭さこそ重要なんですかね


ちなみに,私にとっての「天皇」は,影武者・徳川家康こと世良田二郎三郎元信が「道々の輩」の主として尊重・敬愛した存在,それ以上でもそれ以下でもないです.同じフィクションという意味では,神話を尊重する尊皇派の方々と同じかもしれません.結論に於ては「廃止でも存続でもよい」になるので,尊皇派の方々とは相いれないでしょうが…
さらにちなみに,一部の方々にとって神武天皇が実在・事実上の人物であるように,私の個人的な日本史では家康は関ヶ原で討ち死にするも島左近は生き延び*1,吉原は風魔の里であり*2沖田総司は皇女であり*3,原爆を広島に投下したのは朝鮮李王朝の末裔であり*4,千年無敗の陸奥圓明流はそこかしこで歴史を動かしています*5.さすがに信長がタイムスリップして欧州平定したり*6,どこぞの大統領や国家主席が同じ男の子供でしかも「劣性」*7だとまでは思っていませんが…
※皇女・沖田総司陸奥出海と闘い破れたことになるかというとそこは微妙で…<坂本龍馬土方歳三を同時に愛してしまった皇女・沖田総司>と<陸奥出海と仕合いたい一心で不治の病(当時)を克服した沖田総司(男性)>とが,同時に,しかも矛盾なく,存在しちゃってるのが私の「史実(歴史)」.
何時の日か,関ヶ原の時代に生きた「陸奥」が明らかになるかもしれませんが—陸奥狛彦と不破虎彦がそれぞれに活躍するのか*8陸奥八雲の兄(姉)が非業の死を遂げるのか*9—,それもまた世良田二郎三郎元信と矛盾なく存在するでしょう*10


最後に言い訳しておくと,質問者の方とは全く別の視点から見ているので,質問者の方を批判する意図などはありません.

*1:隆慶一郎影武者徳川家康』他(「他」は隆氏の他作品で,マンガ版(原哲夫版)はオレの中では「史実」ではない.だって,家康カッコ良すぎ…なんで『花の慶二 〜雲のかなたに』の方の家康を使わなかったんだろ.『花の慶二』の方は『一夢庵風流記』に勝るとも劣らない名作だと思うけど,「影武者」は正直,小説の圧倒的勝利.)

*2:隆慶一郎吉原御免状』他

*3:つかこうへい『龍馬伝』他

*4:つかこうへい『広島に原爆を落とす日』

*5:川原正敏修羅の刻

*6:本宮ひろし『夢幻の如く』

*7:武田リョウ・斉木賞ノミネート「王を作った男」(伊藤誠『兎—野性の闘牌—』) 作中でD・Dが「リョウ」と呼んでるだけなので〔8巻〕,実際は「リョウコ」とかかもしれない.一方で,「シュン」の母親なので「リョウ」で良さそうな気もする

*8:修羅の門』によると陸奥と不破は九十九の時代まで接点がないはずなので,直接の再対決はないはず

*9:北斗神券,灘新影流活殺術と並び「一子相伝」なので,八雲が「陸奥」を名乗っている以上,兄(姉)がいるとしても死んでないと… つか,その辺の兼ね合いと出海・雷の例が既にあることを考えると,関ヶ原編とかはないか,あっても前者(狛彦/虎彦のいずれか,又は両者が中心)だな.「不破圓明流外伝」とか…

*10:ちなみに,そもそも(本物の)徳川家康にすら源氏の血が入ってないとされることを考えると,源義経の子孫であると同時に織田信長の甥ですらあるはずの「陸奥」には二郎三郎よりもはるかに征夷大将軍としての資格が…